迷物ブランド講座

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トラの威を借りるキツネ

弱い者が権力者の威勢を借りて威張ることを,
「虎の威を借りる狐」と言います。
あまり格好イイもんじゃないですね。

これに関して,最近どうも気になることがあるので書きとめておきます。

お上や大企業のホームページには,たいてい,
「当ホームページ(WEBサイト)の掲載情報の正確性については万全を期しておりますが,○○は,利用者が当ホームページの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。」という趣旨のことが表示されてます。

「いかなる理由があっても(故意・過失があっても)責任を負わないよ!」という意味ですね。
こういうのを「免責条項」と言います。

免責条項の有効性については,民法上定めがないので,学者の間でも盛んに議論されてます。

でも,お上や大企業のホームページにさえ免責条項が表示されてるので,宅建サイト運営者は,「トラの威を借りてれば大丈夫」と思うらしいです。
「当サイトは,如何なる問題に対しても, 一切の法的な責任を負わず, また如何なる責任からも一切免責されるものとすることをご了承下さい。」なんて表示して,平気な顔してます。

弱小サイト(宅建サイトは全部弱小!)のこういう表現に,慇懃無礼(いんぎんぶれい)さを感じるのは,私だけでしょうか?
なにが「…ご了承下さい。」だ!(怒)

怒っているだけじゃ迷物講師の名が廃るので,もう少し続けます。

実は,現在の裁判官を含む法律家のほぼ全員は,
・ 免責条項は「公序良俗に反する限りにおいて無効(民法90条)」
という考えです。


公序良俗に反する
…やさしく言えば,社会常識に照らして「それはないよ!」と大多数の人が思うこと。

だから,「如何なる責任からも一切免責される」なんて表示しても,そんな表示は大体無効になるので,無意味です。
たとえ非営利サイトであっても,故意・過失でコンテンツの内容に誤りがあり,それが原因で閲覧者に損害が生じたら無責任ではいられません。

単にキツネがトラをまねちゃうと,お里がバレちゃいます。
しかも,
「タダで情報提供してんだから,お前ら文句言うんじゃねぇぞ!」と,閲覧者を脅しているだけにしか思えないサイトもあるので,注意しましょう。


宅建倶楽部のような「営利サイト」の場合,免責条項は,「消費者契約法」ではっきり無効と定められています(同法8条1項1号,3号)。

平成17年3月21日(月)記




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