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契約自由の原則

(1)イントロ

前回,私的自治の原則からは,
① 所有権絶対の原則
② 契約自由の原則
③ 過失責任の原則
の三つが派生して(分かれて)くるという話をしました。今回は,②の契約自由の原則の基本だけを分かりやすく説明することで,皆さまが,理解して問題を解ける受験者になって頂きたいと思います。

(2)契約自由の原則とは

前回は,「希望もしないのに,私生活上の何かを強制されない!のが私的自治だと言いました。

希望もしないのに,私生活上の何かを強制されない!のだから,私たちが朝から晩までお世話になっている「契約(約束事)についても,希望しなければ強制されない」となります。これを契約自由の原則といいます。

(3)いやだったら書面なんか作らないでいい

契約(約束事)についても,希望しなければ強制されないのだから,「いやだったら契約書などの書面なんか作らないでいい」となります。これを方式の自由といいます。
言い換えると,契約なんか口約束でOK!です。

(4)方式の自由の修正(例外) - その1

いやだったら書面なんか作らないでいい」(方式の自由)が,自分勝手になっちゃう場合があります。そういうときは,方式の自由が修正され,「ガタガタ言わないで書面を作れ!」と法律が命令します。これは,「希望もしないのに,私生活上の何かを強制されない!」という私的自治の修正(例外)にもなることです。

宅建試験で有名なのは,何と言っても「重要事項の説明義務(宅建業法35条)」と「37条書面の交付義務(宅建業法37条)」ですね。

これらは,「ガタガタ言わないで書面を作れ!」と宅建業法が命令している代表です。宅建業法はお客さんを保護するための法律ですから,「いやだったら書面なんか作らないでいい」(方式の自由)を不動産屋さんに許すと,不動産屋さんの自分勝手と認定されちゃうんです。

(5)方式の自由の修正(例外) - その2

いやだったら書面なんか作らないでいい」(方式の自由)が,本人の無知を誘発しちゃう場合があります。そういうときも,方式の自由が修正され,「ガタガタ言わないで書面を作れ!」と法律が命令します。もし命令に従わない本人がいたら「契約の効力を生じない」ようにします(本人の財産が動かないようにします)。

この(5)に関連して,平成17年に方式の自由を修正する民法の改正がありました。
それは,「保証契約は,書面でしなければ,その効力を生じない」と定められたことです(446条2項)。

誰かの借金の保証人になってひどい目に遭う本人が多くなった社会実体が現在でもあります。そこで,書面化を強制すれば,保証人となることの危険性を十分に認識させることができるので本人の無知を救うことができる,と考えられたのです。

(6)平成24年度問3(肢3)

平成24年度問3の肢3は,

次の記述のうち,民法の条文に規定されているものはどれか。
(肢3) 保証契約は,書面でしなければその効力を生じない旨

という問題でした。

この(肢3) が正解肢であるのは,もう理解できましたね。
理由も分りました。
本人の無知を救うために,方式の自由が修正されたんですよね!


平成24年12月6日(木)記


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