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講座・教材の話
情報の独占が不可能になった資格試験業界
(1)
宅建倶楽部は、平成4年に、千葉県市川市の小さなアパートで産声を上げました。
当時は、どんな小さな情報でもお金になりました。
「合格点お知らせサービス」というのをやって、一人から数千円も、取ったことがあります。
何の事はない!
合格発表の2週間前に出る住宅新報(新聞)の記事をパクって、「今年は32点が合格点でした」なんていう手紙を、私の解説集に添えるだけのものでした。
ネット社会が発達するまでは、資格試験の業界でも「情報をいち早く流せばお金になった」という例です。
でもこんなこと、今では全然通用しなくなったのは、皆さまご存知の通りです。
(2)
現在は、
(A)情報が伝わるスピードに、タイムラグはありません。
(B)特定の企業だけが独占できる情報は、資格試験の業界に関する限りありません。
実は、過去問をネットで初めて公開したのは、宅建倶楽部です。
合格率・合格者の概要など、宅建試験の実施状況の資料を「試験実施機関」に提出させ、ネットで初めて公開したのも、宅建俱楽部です。
でもこんな情報、今じゃ他の塾・予備校等がどんどんマネしてますもんね!
(3)
話を広げると、ネット社会が発達するまでは、どんな分野でも「情報を独占した者 = 支配者・大手」という図式が成り立ったと言えるでしょう。
じゃ、情報の独占が不可能になった業界でこれからも生き残るには、どうすればイイんでしょうか?
ひとごとじゃないので、私も真剣に考えてます。
第一に、
「自社だけが情報を独占しているかのような宣伝」は、やめるべきでしょう。
例えば、「これは魔法の教材です」的な宣伝をしても、受験者の皆さんは見破っており、逆効果だと思います。
「努力しなくても合格します」的な宣伝も、魔法の教材の亜流に過ぎないと知るべきでしょう。
無料の情報も同じ。
コンピュータを駆使して算出した「自社の合格点予想こそ当たる」的な宣伝も、最近は、大きくはずした所が多いことを思い知るべきでしょう。
第二に、
「情報の垂れ流し」は、やめるべきでしょう。
無限に垂れ流された情報に、受験者の皆さんはただ困惑するだけです。
法律の入門資格である宅建試験では、なおさら。
(4)
私は、上の第二の点 「情報の垂れ流し」を特に憂慮してます。
膨大な量の情報を垂れ流すと、受験者一個人の持ち時間で整理するのは、不可能になります。
整理できない情報は、無きに等しいです。
無きに等しい情報じゃ、「情報を独占した者 = 支配者・大手」という図式が成り立った昔に逆戻りです。
現代は「知らぬが仏」という格言を、デジタルの観点からもう一度見直すべき時代かも知れませんネ!
2005年06月13日(月)記
2012年01月19日(木)追記
2023年11月09日(木)追記
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