2007年(平成19年)ころ、将棋棋士の谷川浩司さんが、「構想力」(角川oneテーマ21)という本を出しました。
「構想」とは戦略やプランと同義であり「何か物事を成し遂げようとしたとき、どうすれば最終的な目標に最短でたどり着くことができるか、置かれた状況やさまざまな条件を考慮しながら、そのための方法と具体的な手順を導き出し、組み立てていくこと」と谷川さんは定義づけています。
宅建の勉強に引き直せば、
「合格しようとしたとき、どうすれば最短でたどり着くことができるか、置かれた状況やさまざまな条件を考慮しながら、合格のための方法と具体的な手順を導き出し、組み立てていくこと」となるでしょう。
ところでこの本、私には意外な記述がありました。
「ひとつのことに集中しすぎると、かえって構想の幅を狭めてしまうこともある」という部分です(同書101ページ)。
プロの将棋指しは「集中がすべて」、と私は思ってたんですが…。
そう言えば、宅建の合格にも何がしかの「集中力」は必要ですが、集中しすぎるのはやっぱり良くないですね。
どこか一箇所に集中しすぎると「全体を見渡す」ことが出来なくなっちゃいます。
少年サッカーのコーチは「周りを良く見ろ!」と子供達にアドバイスします。
会社の上司は「場の空気を読め!」と部下に言うことが多いように思います。
宅建講師の私は「木を見て森を見ずはダメ!」と受講者に良く話します。
みんな、
「ひとつのことに集中しすぎると、かえって構想の幅を狭めてしまうこともある」ということと同じ意味だと思いますが、皆さんはどう考えますか?