きょうも受験者が「御自分で気づいて"黙って"行動する」ことを願って,「ワラをもつかみたい受験者にワラを買うよう誘導する」ような記事は書きません。
自分の書きたい事だけを書きます。
(1)とは検索
言葉の意味を検索するとき,調べたい言葉に「とは」を付けて google や yahoo の検察窓に入力する人が多いです。
例えば宅建を調べたいときに,「宅建とは」と入力するように…。
これを俗に「とは検索」と言います。
(2)SEOでの悪用
google や yahoo の検索結果に,自分が運営しているサイトを上位表示させるよう工夫することを,SEO(Search Engine Optimization)といいます。
この工夫に,「とは検索」を逆手に取り,悪用するサイト運営者が後を絶ちません。
7~8年前にSEO関係の書籍で話題になって以来,今でも流行っています。
・ 宅建とは
・ 宅建模試とは
・ 宅建予備校とは
・ 宅建参考書とは
・ 宅建過去問とは
などと,「とは」というキーワードを自分が運営する「サイトのどこかに」忍ばせます。
その忍者が google の検索ロボットを騙すのが,「とは検索」の悪用です。
現在 yahoo japan は google を採用しているので,この悪用かなり集客に効果がありそう? です。
(3)悪用された原因
このような「とは検索」の悪用がはびこった根本原因は,英語と日本語の違いです。
英語のアルファベット26文字(a・b…)は「表音文字」。
a・b…の文字自体には意味がなく,a・b…を組み合わせてはじめて意味をなすのが英語です。
それに対して,日本語は,
漢字はおろか,ひらがな(と・は…)までもが「表意文字」です。「と」も「は」も,文字自体で立派な意味があります。
「と」=「戸」ないし「都」ないし「徒」,「は」=「歯」ないし「葉」ないし「刃」という風に…。
そんなワケで,日本では「と」と「は」を逆にしたら全然意味が通じなくなっちゃいます。
「とは」と「はと」は,全然意味が違うのです。
それなのに google の検索ロボットを開発したのは,「表音文字」圏のアメリカ人。
どうせ google なんて,アメリカ人が開発したものに過ぎない。
「とは」と「はと」の違いさえ判断できない馬鹿ロボットだぜ!
そのような認識が根本にあって,「とは検索」の悪用が今でも流行っているわけです。
(4)しかし,「とは検索」の悪用は時代遅れ!
ほんの少し前までは,「とは検索」を逆手に取ることは強力なSEO手段でした。
でも今では,「とは検索」の悪用は,どうやら時代遅れの様相を呈してきました。
google の日本語担当技術者が,今年になって,「とは検索」の悪用防止対策に乗り出してきたと思われる証拠があるからです。
例えば,去年の今頃なら,
「宅建とは」と「宅建はと」の検索結果に,あまり違いが無かったです。
でも今では,「宅建はと」と検索すると,鳩マークで有名な全宅連のサイトが1ページ目の一番に表示されます。
google が「はと」を鳩と認識した証拠でしょう。
宅建試験関係者に限らず,サイトを運営する者は,時代遅れにならないよう常に勉強しなければね!
お互いに…。
※google.co.jpでの検索結果
・ 宅建はと
・ 宅建とは
平成24年9月25日(火)記